
修了生からのメッセージ
音楽教室出身生の声をお届けします。
前田妃奈さん

【プロフィール】
東京音楽大学のアーティスト・ディプロマコースと、エリザベート王妃音楽院の室内楽科に在籍し学びながら、演奏家として活動。
私は小学2年生から中学3年生までの8年間を、相愛大学附属音楽教室で過ごしました。小学生や中学生の頃は、自分の普段通う学校には音楽の話をできるお友達は少なく、毎週土曜日に、みんなが音楽を学んでいる環境に身を置けたことは、とても刺激的な体験でした。当時出会ったお友達とは、今でも仲良くさせていただいている方もいます。
聴音にも視唱にも、教室で初めて出会いました。8年間も在籍させていただいていたので、もはやわたしの基本的な音楽の知識などはほとんどすべてが教室で学んだことでできあがっているんじゃないかと思っています。
学んだ内容は、アナリーゼの方法など難しいこともたくさんでしたが、大人になった今ふと、あの時先生がおっしゃっていたことはこういうことだったのか!と気付いたりすることも多くあります。教室で出会えた先生方、お友達、得られた知識、過ごした時間は私のアイデンティティに深く刻まれています。
西川鞠子さん

【プロフィール】
シュターツカペレ・ドレスデンのアカデミー、ゲヴァントハウス管弦楽団等の契約団員を経て、現在シュトゥットガルト州立歌劇場管弦楽団の第一ヴァイオリン奏者。
週に一回、自分と同じ音楽をしている仲間に会えることが楽しみでした。音教を修了して、その後様々な学校や団体に属してきた今でも、音教時代の友達と当時の話ができるのは、人生の宝物だなと感じています。
今自分が仕事で必要としている、楽譜を読むこと、オケの中で人と一緒に弾くこと、そのために自分で準備していくこと等の基礎を、音教にいる間に、当たり前のようにただただ楽しいと思って習慣にできたことは、愛ある見守りをしてくださった先生方とその環境のおかげで、今に活きていることの1つです。
登坂理利子さん

【プロフィール】
相愛高校音楽科を経て、ウィーン私立音楽芸術大学卒業、ローザンヌ高等音楽院ソリスト修士課程、東京藝術大学大学院修士課程修了。 アンドレア・ポスタッキーニ国際コンクール最高位、クロンベルクアカデミーにてプリンツ・フォン・ヘッセン賞ほか受賞多数。ローザンヌ室内管、パドヴァ管、大阪フィル、京響、日本センチュリー響、関西フィル等と共演。2021-2022年ローザンヌ室内管アカデミー生、2023年度紀尾井ホール室内管シーズンメンバー。現在東京を拠点にフリーランス奏者として活動。
私は7歳から15歳まで音楽教室でお世話になりました。毎週土曜は友人達と会えるのが楽しみで、ソルフェージュやアンサンブルを基本から学ばせて頂きました。ソルフェージュは中学生の途中からアナリーゼの授業が始まり、和声分析や様々な楽曲を聴きながら構成などを学びました。その知識は歳を重ねるにつれより活かされ、今でも演奏する際役に立っています。後に留学を経験しましたが、ヨーロッパのソルフェージュはより和声分析やアナリーゼに特化している気がします。音楽教室での経験から苦労せずについて行くことができ、先生方にはとても感謝しています。
オーケストラの授業では中国の演奏旅行まで行かせてもらい、沢山の思い出が残っています。仲間と演奏する喜びを幼い時から体感できたおかげで、音楽を仕事として生きていく上で欠かせない感覚を頂けた事は私にとって財産です。
これから学ぶ若いみなさまにも、音楽の素晴らしさや楽しさを相愛音楽教室で是非体感して頂きたいです!
山縣朋佳さん

【プロフィール】
6歳より相愛音楽教室で学び、相愛高校音楽科を経て相愛大学音楽学部卒業。学長奨励賞受賞。フライブルク音楽大学(ドイツ)修士課程卒業。2024年4月よりワイマール国民管弦楽団(ドイツ)第一バイオリン正規団員。2020年-23年カッセル州立管弦楽団第一バイオリン奏者。2023年-24年ニュルンベルク交響楽団第一バイオリン副首席奏者。
田辺良子、岸邉百百雄、Sebastian Hamann各氏に師事。第68回全日本学生音楽コンクール大阪大会入選。クオリア音楽フェスティバル第6回オーディション大学生の部第1位。2017年ワロニー国際音楽アカデミー(ベルギー)にてファイナルコンサート出演。アンサンブル神戸と共演。ザ シンフォニーホール主催ニューイヤーコンサートにて祝祭オーケストラと共演。
私にとって相愛は故郷のようなものです。6歳から父に手を引かれ通った相愛音楽教室では音楽の基礎を教えて頂きました。入学当初はト音記号も書けなかった私に、聴音の基礎、音楽の基礎を一から丁寧に教えて頂きました。数え歌やカノンの歌、三度音程の歌…今でも体が自然と覚えている音楽がいくつもあります。まだ当時古かった相愛校舎も薄暗くなってくると、オケの授業の時間で、またこの時間も毎週土曜日の楽しみの時間でした。週に一度色んな町の違った学校から音楽を志す仲間が相愛に集まって、一緒に音楽を学ぶ、創って体感する喜び、音楽の一番大切なところを学んだ場所が相愛音楽教室です。勿論音楽を続けていく上で楽しみや喜びばかりではない事、辛いことや乗り越えなければいけないことも沢山ある事、けれどもそれら全てをまとめて音楽。今こうして振り返ると、相愛で出会ってお世話になった沢山の先生方皆様がそう教えて下さったんだなと、感謝の念で一杯です。
相愛音楽教室はその後の進路に相愛高校、相愛大学と選んだ大きなきっかけにもなりました。全てが繋がって、私の音楽人生は相愛で培ったと言えます。実家がいつもそこにあるのと同様に、相愛があることが、私の音楽人生において大きな支えとなっています。選択の岐路に立たされた時、両親からの教えが私の決断を導くように、音楽についての決断は相愛で体験した学びが私を導いてくれます。
相愛での思い出は、ただ思い出すだけのものではなく、初心に戻り気持ちを引き締めるような、また安心感のようなものでもあり、冒頭で述べた故郷そのものです。
伊東真奈さん

【プロフィール】
奈良県出身。東京藝術大学、同大学院修士課程修了。Music Dialogue アーティスト。現在、読売日本交響楽団ヴァイオリン奏者。
私が相愛に通い出したのは小学5年生の途中から高校生終わりまで。7〜8年お世話になりました。
初めは人見知りでなかなか話し出せない私に、一緒に遊ぼう!と声をかけてくれた友達。ソルフェージュの合間にはUNOやトランプ。毎週行くのが楽しみになりました。
中学からは、学校と違う世界の友人に毎週末会えることが自分の支えになる時期もあり、"音楽の世界の友達"と毎週ソルフェージュ時間はおふざけをしつつも楽しんで聴音をしたり、オケの時間は切磋琢磨したり。
とにかく振り返ってみても楽しかった!という思い出ばかりです。相愛の友達、先生、みんなが大好きでした。
そしてそんな友人とはそのまま大学も一緒に通ったり、違う場所に進んでも、今でも連絡を取り合うくらい仲の良い関係です。
初めての相愛でのオケの思い出もあり、今はオーケストラで演奏していても、よく昔シンフォニーホールでみんなで演奏した記憶をふと思い出します。
たくさんの大事な友人が出来たこと、そして小さな時から誰かと音を作り上げる喜びを感じられたことは自分にとってかけがえのない財産となっています。
伊東裕さん

私は高校2年生の後期の頃、将来の進路について考え、音楽の道に進むことを決意いたしました。それまでは演奏家になることを考えておらず、ソルフェージュを学んでいませんでしたが、大学入試に必要な力を身につけるため、相愛音楽教室に入室いたしました。そこで調性や和声、四声体の聴き取りなどを基礎から学ぶことができ、今、楽譜を読む上で欠かせない力を養うことができました。この貴重な学びを与えていただいたことに、心より感謝申し上げます。
また、普通高校に通っていた私にとって、同年代の音楽仲間と出会えたことも大きな喜びでした。
今後の相愛音楽大学附属音楽教室のさらなるご発展を、心よりお祈り申し上げます。
久貝ひかりさん
【プロフィール】
大阪フィルハーモニー交響楽団 ヴァイオリン奏者
私の中で教室の授業で印象強いのは中3のクラス(山本句三恵先生のクラス)です。クラスのメンバーが中村翔太郎くん、伊東まなちゃん、寺内詩織ちゃん、目崎可奈子ちゃん(全員旧姓で記載)という今から思えばすごくハイレベルなクラスでした。初めこのクラスと聞いた時、私は「うわ〜すごいクラスに入っちゃった」と萎縮していたのですが、始まってみると毎週毎週、何が面白いのかわからないのですが、ちょっとしたことで皆で笑いが止まらなくなり音が取れなくなるほど楽しいクラスでした。コールユーブンゲンは笑って声が震えて歌えなくなります。句三恵先生に「箸が転んでもおかしい年頃なのね」と呆れながら笑われたことが忘れられません。
たださすがの皆で、特に目崎さんの聴音の速さは一体何がどうなってるの〜という感じでした。そのようなメンバーの中切磋琢磨させていただいたのは私の宝物の時間でした。
句三恵先生は結構スパルタだったと思います。先生はとても優しかったですが、藝高や桐朋の過去問をとにかく沢山やっていた覚えがあります。毎回先生の課題が難しいので、実際自分が受けた時の藝大入試の聴音は易しく感じ、これは本当に先生のおかげだなと感じていました。
初め聴音が取るのが遅かった私をこうしてもらったのは、先生の授業があったのとレベルの高いメンバーのもとで基礎から学ばせてもらったからだと思います。
今の生徒さんたちも、今の時間を大切に学んでくれると嬉しいです。
石原優香さん
【プロフィール】
桐朋学園大学音楽学部を経て、同大学院音楽研究科修士課程を修了。ヴァイオリンを加藤知子氏に師事。オーケストラ奏者として、東京・春・音楽祭やラ・フォル・ジュルネ TOKYO、仙台クラシックフェスティバル2022など、音楽祭に多数出演。2021年より、大阪フィルハーモニー交響楽団第一ヴァイオリン奏者。
私は小学校3年生から高校3年生まで、音楽教室にお世話になりました。
音楽とは全く縁の無い家庭で、ただヴァイオリンに憧れてレッスンに通い始めたので、どこへ向
かっていけば良いのか分かりませんでした。そんな時、音楽教室の存在を知り入室試験を受けまし
た。
小中学生の頃は、同年代の友達とオーケストラで一緒に演奏できることが毎週の楽しみでした。丁
寧に指導してくださる先生方からはもちろん、周りの友達からもアンサンブルを通して学ぶことは
とても多く、オーケストラでの経験は現在の私の原点となっています。
高校時代は、少人数で一人ひとりに合ったレベルでソルフェージュの授業が受けられました。3年
間の先生方のきめ細やかなサポートが、普通科高校に通っていた私にとっては本当にありがたく、
この貴重な時間が音楽の道へ進む後押しをしてくれました。
長い間在籍していたので教室での思い出は、嬉しかったことから悔しかったことまで様々ありま
す。そのどれもが、私の音楽家としての土台となっていることは間違いありません。初心を大切
に、これからも音楽と共に歩んでいきたいと思っています。
滑川可奈子さん

【プロフィール】
2014年東京大学医学部医学科卒業。脳神経内科専門医。
私は小学1年生から(確か)高校生まで相愛に通いました。近くに住む友人と、決まった駅のコンビニでおにぎりを2つ買って電車を乗り継ぎ、1時間ほどかけて相愛に通うのが、毎週土曜日の私の楽しみでした。前半のソルフェージュでは、楽しく歌って踊っていた記憶しかありません。バンブーダンス(先生2人が竹の棒を開閉させる)でキャーキャー言いながら竹を跨いで飛び跳ねているうちに、いつの間にか三拍子のリズム感を身につけていました。もちろん五線譜ノートを前にして和音やメロディー聴音の書き取りもしていましたが、何の苦労をすることもなくいつの間にかできるようになっていました。入室時点では絶対音感もなければソルフェージュを習ったこともなかった私が、知らず知らずのうちにこれらを身につけられたのは、子供たちを遊びのような感覚で音楽の基礎を身につけられるよう工夫を凝らしてくださった先生方のおかげと感謝しております。
後半のオーケストラも、なんと貴重で贅沢な時間だったのかと、大人になった今ひしひしと感じております。小学6年生の時の定期演奏会でドヴォルザークの謝肉祭のコンサートミストレスを務めさせていただいた時のCDを今でも時々聴くのですが、弦楽器を小学生が弾いているとは思えない音色に毎度驚かされます。毎週の練習では、時には皆の前で一人ずつパッセージを弾かされる場面もあり、先輩方や友人の弾き方から学ぶことがたくさんありました。合奏では、アンサンブルをする時に何に気をつけるのか、作曲された背景、場面ごとにどんな音色が欲しいか・・・など指揮者の先生から細かく指示があり、理解し表現するのに必死になっていた記憶があります。名高い指揮者陣から求められる音楽表現は決して易しくはありませんでしたが、音楽の奥深さを垣間見られた時間でもありました。後に私は音楽の道には進まず、大学時代には東京大学音楽部管弦楽団に所属して趣味としてバイオリンを弾いていましたが、相愛時代に学んだ音楽がいかに高度であったかを改めて感じました。
音楽とは異なる道に進んだ今も音楽は身近にありますし、相愛で音楽の基礎を習っていてよかったなと感じます。都内在住のため、在室当時に席を並べて笑い合った同期や後輩が出演しているコンサートに、双子の娘を連れて聴きに行くこともよくあり、活躍している友人の姿に熱い拍手を送っています。ピアノを習っている娘の練習に付き合う時には、相愛で習ったことを思い出しながら、当時の先生方のように踊り歌いながらフレーズがどうのこうのと口を出しています(が夫には理解ができないようです)。アニメの主題歌や学校で覚えて帰ってきた歌をピアノで弾いてみたいと娘に言われれば、今でもすぐに楽譜に書き起こせるのは、相愛でメロディー聴音を特訓していたおかげで、娘にもとても喜んでもらえます。
相愛で学んだことが、私の人生に潤いを与えてくれていることは間違いありません。将来音楽の道に進みたいと思っている子供達にも、そうでない子供達にも、相愛音楽教室がこれからも音楽という宝物を与え続けてくれますことを祈っております。
岡村有紗さん

相愛音楽教室で過ごした日々は、音楽の楽しさや仲間と音を重ねる喜びを教えていただいた、大切な時間でした。
先生方の温かいご指導のおかげで、音楽が好きという気持ちをずっと持ち続けることができ、ソルフェージュが得意と思える事ができました。
今も演奏を続けていられるのはそのおかげだと感じています。
高校1年からアメリカの高校に進学し、現地のオーケストラに所属しながら小さなコンクールにも挑戦してきました。最近ではソロに加えてアンサンブルの魅力をより深く感じるようになり、音楽を共有する楽しさや難しさを日々実感しています。
こうした感覚は、相愛での経験があったからこそ育まれたものだと思っています。
昨年は音楽とAIに関する研究を行う機会がありました。音楽の好みや感情をコンピューターにどう伝えるかというテーマに取り組む中で、ソルフェージュや表現力など、相愛で学んだことが思いがけず研究にも活かされ、とても感謝しています。研究成果をまとめた論文が国際会議に採択されたので、イギリスでの発表頑張ってきます!
